※2022年8月23日に内容を更新しました。
こんにちは、梅野(@kerocamera_ume)です!
子供がいるご家庭の大イベントの1つと言えば「お遊戯会や発表会」
子供が可愛く踊ったり歌ったりしてる場面を、一眼レフで高画質に残したいと思うもの!

しかし何の準備や知識も無いままお遊戯会に参加してしまうと、大失敗するのは間違いなし。
せっかくの晴れの舞台なのに「やってしまった~…」なんて事にならないよう、事前にお遊戯会の撮影方法について予習していきましょう!
※運動会のカメラの設定はこちらをどうぞ!
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お遊戯会の撮影が難しいのはなぜ?
まず撮影に影響してくるのが「光」です。
お遊戯会の撮影が難しい理由
日中の外で撮るのと違ってお遊戯会の場合は、遮光カーテンで会場を暗くし舞台に照明を使って行うことが多い。
なので光量不足でとても手ブレが起きやすい状況なんですね。
それにフラッシュを焚くことは禁止である場合が多いので、より手ブレしやすい環境!
それに加えて、お遊戯会が始まってしまうと自由に移動する事が出来なくなってしまいます。
撮影するアングルに自由が無くなるので、場所取りをミスってしまうと、
前の人の頭とか端の方に居たら舞台袖の幕など、余計なものがどうしても写ってしまったり…
普段の撮影は上手にできている人でも、なんの準備も無しに行ってしまうと大失敗してしまうわけです。
とは言ってもお遊戯会は結婚式の撮影よりはカンタン!
結婚式では照明の明るさが頻繁に変わるため、事前に打ち合わせをしているプロカメラマンでない限り、素人がキレイに撮影するのは難しい…。
以前の記事にも書きましたが、軽く引き受けてしまうとエラい目に合います!
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それに比べお遊戯会は照明の明るさが変わることは少ないので、1度カメラの設定を決めてしまうと、そのまま最後まで撮れてしまいます。
お遊戯会での一眼レフカメラの設定
それではお遊戯会で撮影する時の、一眼レフの設定を決めていきましょう。
これを知らずに行くのと、知ってから行くのでは写真のクオリティに差が出るはずです!
●撮影モードの設定
※画像引用元:Nikon(http://www.nikon-image.com/)
普段はどのモードで撮影していますか?
多くの方は「オート」か「絞り値優先」で撮っているかと思います。
使い慣れたモードが1番オススメではありますが、私は「絞り優先モード」をオススメします!
その理由は、事前にISO上限の設定をしておけば、あとは絞り値を変えるだけでピント範囲やシャッタースピードをワンダイアルでコントロール出来るから。
人によっては「auto」がオススメされていたり「マニュアル」が良いと書かれていますが、autoモードはカメラ任せになるので上手く撮れない場合がありますし、もしautoモードで上手く撮影できなかったらもうお手上げ…

本番でいきなりやれと言われても失敗しそうで怖いですよね…。
不安な場合は「autoモード」か「Pモード(プラグラムモード)」で撮影しましょう。
全て完ぺきとはいきませんが、7割8割くらいはちゃんと写真が撮れるようにカメラが頑張ってくれます。
撮った後に「ちょっと写真が暗いなぁ…」と思うものがあれば、 メーカー純正の写真編集ソフトを使って明るさを調整してあげれば、失敗写真でも復活する場合が多くあります!
マニュアルモードも使ってみるとそんなに難しい事はないのですが、F値・シャッタースピード・ISO・露出を理解してないと、設定することはむずかしい。
まして、現場の環境に合わせてあちこち設定を変えるのは、普段からマニュアルモードを使っていないと、すぐに出来ないのでオススメしにくいですね。
●ISOの設定を変える
※画像引用元:Nikon(http://www.nikon-image.com/)
薄暗い場所での撮影になるので、ISOの設定を変更しましょう。
ここ2年以内に発売された一眼レフやミラーレスをお使いの方は、ISO上限を12800辺りに設定して下さい。
この値なら手ブレする事が減りますし、最近のカメラならISO12800でも画質は結構キレイです。
「ISO感度を上げると画質が劣化するじゃん…」
と思うと思いますが、お遊戯会や運動会での撮影ではシャッタースピード命です!
画質の良いブレ写真を撮っても意味がありませんので、シャッタースピードが速くなるようにISO感度を上げて下さい。
1/500秒出れば手ブレも被写体ブレも大丈夫。
最低でも1/250秒のシャッタースピードが確保できれば、ブレをかなり抑えられると思います。
ISO感度を上げてノイズが乗ってしまっても、写真編集ソフトの「ノイズを低減」を掛けることで、ノイズを減らすことが出来ます。
有料ソフトだけでなくカメラメーカーから配布されている無料ソフトでも出来ますよ!
ISO12800にしてもブレる場合は、一段ずつ上げてみて調整して下さい。
2年以内より前でISOが100-6400とかしか対応していない場合は、まず上限を1600前後にしてみて、それでも手ブレするなら一段ずつISOをあげて調整します。
カメラ自体のISO上限が低いカメラの場合、そもそも暗い場所に弱いカメラですので、
そこはもう割り切って多少のノイズが入ることは覚悟の上でISOの値を上げましょう。

●F値は開放付近に設定する
※画像引用元:Nikon(http://www.nikon-image.com/)
F値が低いほど光を取り込む量が多くなり、手ブレが起きにくくなります。
出来ればF値の最小値~F4以下に設定するのがベスト。
f/1.8など開放で撮れば手ブレの心配は非常になくなりますが、ピント合わせが大変になる。
開放値にするとピントの合う範囲がせまくなるからです。
それでいてお遊戯会中の子供はけっこう動くので、家に帰ってパソコンで写真を確認してみるとピントを外してたなんて事も…
ピント合わせに自信が無ければf/4付近で撮影してみましょう!
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●ホワイトバランスはオート
※画像引用元:Nikon(http://www.nikon-image.com/)
普段の時間に余裕のある撮影のときには、ホワイトバランスを変更してより雰囲気の良い写真を撮ることも出来ますよね。
しかしお遊戯会は待ってくれません。
ドンドンと進むので時間はかぎられています!
変にホワイトバランスを弄るよりは、オートにおまかせしてシャッターを切ることに集中しましょう。
●オートフォーカスはAF-Cで
※画像引用元:Nikon(http://www.nikon-image.com/)
オートフォーカスモードは、初期設定のままであれば「AF-S」になっているかと思います。
AF-Sのメリットはピントを固定して撮影する「フォーカスロック」が使えること。
ピントを固定したまま構図を変えられるので、風景写真やポートレート撮影に向いています。
そしてお遊戯会のように動きまわる子供を撮影する時にオススメなのが「AF-C」
コンティニュアスAFサーボ(AF-C)の特徴は、シャッターボタンを半押しにしているあいだ、被写体が移動してもずっとピントを合わせ続けてくれる事です。
動体撮影専用と言ってもいいオートフォーカスなんですね。
AF-Cで撮影すれば不意にお子さんが動いたとしても、しっかりとピントを合わせてくれるので、ピントを外してしまう失敗写真は少なくなる!
上位機種や最近の一眼レフであれば「AF-A」と言うものもあります。
これはカメラが状況を判断して、AF-SとAF-Cを自動で切り替えるモード。
もしお使いのカメラにAF-Aの機能があるのなら、AF-SとAF-Cの設定を間違った!なんて事が起きませんので、いつもAF-Aにしておけば良いですね。
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お遊戯会が始まったら撮りまくる!

「1番いい表情のときにシャッターを切る」なんて考えてはいけません。
こどもの動きは大人からすると予測不能!
カメラの設定はバッチリでも、暗い室内で動き回る子供を撮ろうとすると、ピントズレや残像の様に被写体ブレしてしまうのは当たり前!
なので「下手な鉄砲も数撃てば当たる」の精神で、とにかく連写しまくって撮りましょう。
お子さんがカメラの方を向いていなくても、お友達の陰に隠れてしまっていても、後から見返せばそんな写真もいい思い出なんです。
とにかく撮りまくるのがオススメ!
しかし、ここで気をつける点が1つ。
一眼レフのシャッター音って結構やかましいんですよね…。
連写で撮りたいのも山々ですが、一応まわりの方の顔色を伺いつつ撮影を行って下さい。
最近ではシャッター音がほぼ無音の一眼レフも出て来ています。
多くのミラーレスに採用されている「サイレントシャッター」などがそうですね。
お遊戯会に向いたレンズとは?
先ほども言いましたが、いつもの撮影とは違いお遊戯会では行動が制限されます。
そして会場は暗いことが多い。
どこに場所を取れるかも分からない。
これらを想定すると、お遊戯会に向いているレンズは「明るいズームレンズ」と言うことになります。
しかし残念なことに、明るいズームレンズと言えばf/2.8通しの大三元レンズですよね。
お値段が200,000円以上する高級レンズ!
家庭を持っているパパさんママさんが、ポンと購入できるお値段ではない…。
もちろん、私も欲しくてたまりませんが買えません!
お金のある方はf/2.8通しの大三元レンズを手に入れましょう。
ビックリするほど撮影がしやすく、かつ高画質な写真を撮ってくれます!
純正レンズは高いですが、サードパーティ製レンズなら半額の100,000円前後でゲットすることも出来ます。
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そんなレンズは買えないよ!って方はいま持っているレンズを何とか使いましょう。
会場の明るさ具合によっては、キットレンズでだって十分に撮影ができる場合もある。
シンデレラレンズの50mm f/1.8も、席を前の方で確保できればオッケー。
f/1.8の明るさで手ブレの心配なく撮影ができます。
出来ればキットレンズと50mm・85mmの単焦点レンズを持っていれば、「思ったより遠い席になった」「予想以上に暗かった」の場面でも対応出来るかと。
お遊戯会の撮影に1番向いているのは、明るいズームレンズ(大三元)
持っていなければ、レンズとカメラの設定で工夫して撮りましょう!
画像の保存は「RAW」で
いつもはJPEGでしか撮らない方も、この日ばかりはRAWで保存するようにしましょう!
RAWはデータ容量が大きく、SDカードの性能によっては連写が止まってしまったりします。
しかしそんなデメリットよりも、メリットの方が大きいんですね。
RAWのメリットは後で手直しすることで、失敗写真を復活させることができること!
例えばこの写真のように逆光で被写体がまっくらになってしまったとしても、写真をRAWデータで保存しておくと…
なんとここまで戻すことが可能なんです!
これなら多少カメラの設定をミスっていたとしても安心ですね!
トリミング耐性もありますし、暗くなりすぎた写真も適正な明るさに戻すことができる。
JPEGのデータでは写真を加工するほど、ドンドン画質が劣化してしまうためあまり手直しは出来ない。
失敗が出来ないお遊戯会だからこそ、写真はRAWで保存するべきなんです!
私がお遊戯会や発表会で使っているカメラ機材
私自身がお遊戯会や発表会の時に使っている機材をご紹介します。
カメラ:Nikon D750
レンズ:AF-S VR Zoom-Nikkor 70-300mm f/4.5-5.6G IF-ED
この組み合わせで撮影していますね。
私のこどもが通っている保育園は狭いですので、お遊戯会や発表会はホールを借りて行っています。
客席も広いですのでウッカリ後ろの方しか席が取れなかった場合、ステージまでとても距離が離れてしまいますので、70-300mmの望遠ズームを使用しています。
私のカメラの設定
- F値:開放(F/4.5~F/5.6)
- ISO感度:~6400を上限に設定したオート
- AF:AF-Cモードの3Dトラッキング
ISO感度は3200までがノイズが少なくて良いですよ!とお伝えしたのですが、私はISO6400まで上限を上げています。
その理由は使っているレンズ!
私の使っている望遠ズームは暗いレンズで、F値の開放値がF/4.5-F/5.6となっています。
ですので、暗いホールの中ではシャッタースピードが落ちてしまい、手ブレする可能性は高いですし、ステージの子供が動くと被写体ブレしてしまう可能性も高まる。
ですのでISO6400まで上限をあげて撮影しています。
使っているカメラが高感度に強い「Nikon D750」ですので、ISO6400での撮影でも後でノイズ処理をしてあげればそれなりの画質は保てるのも理由の1つですね!
まとめ
はじめてのお遊戯会での撮影は一眼レフに慣れていても、準備と予習をしておかないと先制パンチをもらってしまいます。
今回の記事をまとめると
・手ブレを防止する設定にする
・絞り優先モードで撮る
・AF-CまたはAF-Aにする
・連写で撮る
・レンズは持てるだけ持っていく
・RAWで保存する
カメラの設定は細かく書きましたが、要は手ブレを防ぐことを優先した設定にするということ。
カメラの設定に不慣れな方は、記事に書いた通りにして試してみて下さい。
一眼レフに慣れている方は、お遊戯会の会場に合わせて、手ブレ防止と画質のバランスを取った設定を見つけましょう!
お遊戯会に来ている保護者の方は、テンションが上がり過ぎて周りが見えなくなる人もいます。
傍から見れば迷惑行為だけども、本人はぜんぜん気付いていないこともある。
カメラでわが子を撮影に夢中になり過ぎると、あなたももしかすると迷惑な人になっているかも知れませんので、必ず周りの方に迷惑を書けないように撮影しましょうね!