こんにちは、梅野(@kerocamera_ume)です!
Nikon初のフラッグシップミラーレス「Nikon Z9」を使い始めて1年ほど経ちました。
風景・野鳥・ポートレートと、色んなジャンルで使ってきましたので、そろそろレビューしたいと思います!
最近は予約しなくても、お店に在庫ありになってきましたし、一切下がらなかったお値段も少しずつ安くなってきています。
いまから購入しようとしている方の参考になれれば幸いです!
Nikon Z9の外観
ダサいダサいと言われているがそんなことは無い。ちょっとダサいだけです!
僕はFn1にAFの切り替え、Fn2に撮影範囲切り替え(FX・DX・1:1)Fn3はモニターの表示を消すやつを割り当てています。
しかし使っていく毎に、四つ葉ボタンの使いやすさや有難さが分かるように。
特に動体撮影時は非常に便利ですね。
連写モードの切り替えや、Aモード・Mモードの切り替えが、ファインダーを見ながら行えるので助かっています。
上から下まで親指で押せるので、撮影時に楽です。
メディアスロットの蓋はしっかりとロックできる構造。さすがプロ機と言った装備です。
ただ、しっかりし過ぎてて片手だと開けにくい…。
Z6やZ7の引き出すだけでロックが解除される方式に慣れていると、地味にストレスを感じる部分です。
ここだけの話
お恥ずかしい話、僕はZ6やZ7用の電池が2個入ってるのかと思っていました。
なのでZ9を買ったときに、超でかいバッテリーがゴロンと出て来てビックリしました!
バッテリーグリップと違って、縦グリップ一体型のカメラは専用の大型バッテリーなんですね。
Z6の時に持っていたバッテリーは使いまわせないので、予備バッテリーを買っておこうと思ったのですが、お値段も中々高くて買っていません(笑)
そもそも電池持ちが良くて、アマチュアには必要ないかも。
スペック上はバッテリー満タンで740枚撮影出来るとのことですが、野鳥撮影で2500枚撮った時も、バッテリーは目盛り2つ分ほど残っていました。
僕は頻繁にレンズ交換をするタイプなので、Z6ではセンサーがゴミだらけになっていましたが、Z9では1年使った今も目に見えるゴミはありませんので、かなり効果がありますね!
悪評を払拭するAF性能
※画像引用元:ニコン
Nikon Zシリーズと言えば、新開発されたZマウントの恩恵で高性能なレンズが作れるようになり、画質の良さは絶賛されていました!
一方で弱点となっていたのがオートフォーカス。
オートフォーカスのスピードは速いのですが、追従性がイマイチでしたので、動体撮影には不向きなカメラとなっていました。
そんなZ9も初期の段階では「ピントが背景に抜けて戻ってこない」という欠点がありました。
背景がゴチャゴチャしている場所だとほぼ必ず起こっていたので、野鳥や野生動物を撮るために購入した人は非常に困ったと思います…。
しかしファームウェアアップデートVer3.00以降は、この背景抜けの現象が大幅に減少!
まだ完全とは言えないものの、かなり頼りになるAFへパワーアップしています。
これまでではAFで撮るのが難しかったツバメも、AFエリアに捉えられれば被写体認識が働きます!
僕は飛びものの腕がまだまだですので、ツバメに翻弄されていますが、初心者でもこれだけ撮れました。
プリキャプチャで最高120コマ/秒の連写
チェック
最も高画質な「ロスレス圧縮RAW」で79コマ。
次に画質が良い「RAW(高効率★」で685コマ。
RAW(高効率)では1000コマ以上となっており、連写が止まりません。
また最大で1秒間遡って撮影できる「プリキャプチャ」にも、ファームウェアVer2.00で対応しています。
プリキャプチャは3種類
プリキャプチャは以下の3種類があります。
30コマ/秒(Jpeg 4571万画素フルサイズor1940万画素APS-C)
60コマ/秒(Jpeg 1940万画素 APS-C固定)※Ver3.00で追加
120コマ/秒(Jpeg 1100万画素 フルサイズ固定)
この機能を使う事で、バットにボールが当たる瞬間や、野鳥の飛び出す瞬間を、これまでより簡単に撮れるようになります!
ファインダー像の消失が起きない「Real-Live Viewfinder」
※画像引用元:ニコン
しかしファインダーを覗いてみると、非常に見やすいことに驚きます。
僕は一眼レフからミラーレスに乗り換える時、どのメーカーにしようか非常に悩みました。
一眼レフユーザーからすると、一番気になるのはEVFの見え方です。
色んなメーカーのファインダーを覗いたのですが、その中でも見やすかったのがCanonとNikon。
そして購入したNikon Z6のファインダーも見えやすかったですが、それ以上にナチュラルな見え方をするのがZ9のファインダー。
ネットメディアのレビューでは「光学ファインダーの様な見えやすさ」なんて言われることもありますが、それはさすがに言い過ぎだと思います。
しっかりデジタル感は感じるので。
ですが、他社のEVFに比べ非常に自然で見えやすく、一眼レフから乗り換える方でも違和感なく使えると思います。
そしてZ9のファインダーはブラックアウトフリー!
「Real-Live Viewfinder」と名付けられ、記録するデータと表示するデータを分けることで、連写中であっても実際の被写体の動きを常にそのまま表示し続けてくれます。
なので動体撮影をされる方にとっては、かなり革命的なファインダーに仕上がっているんですね!
4571万画素積層型CMOSセンサー
※画像引用元:ニコン
僕は風景・ポートレート・野鳥を撮影しています。
風景やポートレートでは高画素機が欲しくなりますし、野鳥を撮影する時はAF性能や連写力のあるカメラが欲しい。
そんな事を考えている時に出たのがZ9。
高画素でNikonのミラーレスでは最強のAFと連写力を持ったカメラですので、1台2役をしてくれるわけですね!
家のパソコンモニターはFHDモニターですので、高画素機になっても表示される画質は変わらないと思っていましたが、
Z6で撮った写真よりもZ9で撮った写真の方が、より高画質な写りなのに驚きました!
動画のオーバーサンプリングの様に、同じモニターでも高画素で撮影していた写真の方が、高画質で表示されるんですかね。
表示される画質がキレイだと、レタッチもやる気が上がります!
高画素機は初めてなのですが、トリミング耐性の高さには驚きました。
「やり過ぎだな」と思うほどトリミングしても、まだ見れる画質を維持してくれるので、この辺は2500万画素のカメラとは明確に差を感じる部分です。
これだけトリミングをしても、羽毛のシャープさや瞳の丸みなどリアルに感じます。
Z6の時はこれだけトリミングをすると、モヤっとした写りになっていましたので、かなりの違いとなっていますね。

圧倒的な利便性を持つ「縦横4軸チルト式液晶モニター」
モニターの好みは、バリアングル派とチルト派で分かますが、利便性で言うとバリアングル式の方が上。
しかし耐久性ではチルト式に劣るため、タフさが求められるフラッグシップモデルでは中々採用されませんでした。
従来通りの上下の動きに加えて…
撮影の時にチルト式最大の欠点は、縦構図で撮るときにローアングルやハイアングル撮影がしにくい点でした。
縦横4軸チルト式液晶モニターはこの欠点を見事に解消し、縦構図でのローアングル撮影がしやすくなりましたね。
これでもう、人にジロジロ見られながら、地面に寝そべって撮る必要が無くなりました(笑)
嘘です(笑)
詳しくはこちらをご覧ください。
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Nikon Z9のファーストレビューをしたかったけど修理送りになった話
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一眼レフのD6より約20%小型化されたボディ
2023年現在、各社から出ているフラッグシップ級カメラの中では、デカくて重いのがNikon Z9。
持って見ればそこまで重さを感じませんが、やはり軽い方が良いですよね。
Nikon Z9 | Canon R3 | SONY α1 | LUMIX S1R | |
サイズ(幅x高さx奥行き) | 149x149.5x90.5mm | 150x142.6x87.2mm | 128.9x96.9x80.8mm | 148.9x110x96.7mm |
重量 | 1160g | 822g | 652g | 898g |
こうして並べてみるとNikon Z9だけ重量が4桁台。
同じ縦グリップ一体型のCanon R3と比べても、重量は338gも差があります。
しかし同じNikonで比べれば、結構小型・軽量化されているんですよね。
Nikon Z9 | Nikon D6 | |
サイズ(幅x高さx奥行き) | 149x149.5x90.5mm | 160x163x92mm |
重量 | 1160g | 1270g |
約1年違いのD6と比べても、ミラーレスの恩恵で小さく軽くなっています。
カメラ本体の幅と高さはかなりコンパクトになっており、持ち運びや撮影の時も、機動力が高まっています。
記録メディアはCFexpress Type Bに対応
ネックとなるのはお値段。
SDカードは数千円で買えるのに、CFexpress Type Bは20,000円を超えてきます…。
僕が購入した128Gモデルで、25,000円くらいした記憶が。
2枚買うと記録メディアだけで50,000円となってしまいますので、もう1枚はZ6で使っていたXQDを差しています。
Nikon Z9の作例
Nikon Z9のスペック
※画像引用元:ニコン
発売日 | 2021年12月24日 |
タイプ | ミラーレス |
レンズマウント | Zマウント |
センサーサイズ | フルサイズ |
画素数 | 4571万画素 |
高感度 | 標準:ISO64~25600 拡張:ISO32相当、102400相当 |
連写速度 | 高速連続撮影:約10~20コマ/秒 ハイスピードフレームキャプチャ+(C120):約120コマ/秒 |
シャッタースピード | 1/32000~30秒 |
AF測距点 | 493点 |
液晶モニター | 3.2型(インチ)・210万ドット |
ファインダー倍率 | 0.8倍 |
ファインダー視野率 | 100% |
撮影可能枚数 | ファインダー使用時:700枚 液晶モニタ使用時:740枚 |
記録メディア | XQDカード CFexpressカードTypeB |
Wi-Fi | ○ |
Bluetooth | ○ |
NFC | × |
本体サイズ (幅)x(高さ)x(奥行) | 149x149.5x90.5mm |
重量 | 1160g |
実売価格 | 600,000円前後(ボディのみ) |
まとめ:フラッグシップと呼ぶに相応しいモンスターカメラ
高画素でオートフォーカス性能が高く、連写が速い!
僕が欲しいスペック全部入りで登場したNikon Z9。
Z9発表時に、NikonのYouTubeチャンネルで配信された番組も良かったですね。
「これは欲しい!」と思わせてくれる番組で、価格の安さ以外にも、あの番組を見て欲しいと思った方も多いのでは?
正直な話、買ったばっかりの頃は高画質な写真が撮れるものの、オートフォーカス性能が想像以下でガッカリしたのも事実。
Z9を売却して、野鳥撮影はOM-SYSTEM OM-1、それ以外はNikon Z7と使い分けようかとも考えました。
しかしそこは新時代のNikon。
これまででは考えられない勢いでファームウェアアップデートを行っており、発売時と現在では全く別のカメラと言っていいほどZ9はパワーアップしました!
不満のあったオートフォーカスも、ファームウェアアップデートの度に改良されており、今はほぼ不満はありません。
更に、Z9を支えてくれるZレンズも素晴らしいです!
ビックリするほどの高画質ですので、画質を重視される方にはぜひNikonをおすすめしたい。
結局「Z9は買い」なの?
間違いなく「買い」です。
しかも値段がSONYやCanonに比べ安いですので、購入しやすいですよね。
実売価格の最安では、2023年1月現在で600,000円を切ろうかと言うところ。
