こんにちは、梅野(@kerocamera_ume)です!
いまはズームレンズが主流となっており、プロも含め多くのカメラマンがズームレンズを使用しています。
そんな時代なのに、いぜん人気が高い単焦点レンズ。
ズームレンズ派の人でも、1本くらいは単焦点レンズを持っているんじゃないでしょうか?
今回は、ズームできない不便な単焦点レンズを、わざわざ使う理由を見ていきましょう!
単焦点レンズとは
単焦点レンズはズームレンズと違って、1つの焦点距離しか撮れないレンズの事。
ズームは広角から望遠まで撮影できますが、単焦点レンズは50mmと書かれているレンズなら、50mmの画角しか撮影できません。
ハッキリ言ってめっちゃ不便なレンズなんですね。
単焦点レンズのメリット
不便なレンズなのに今でも高い人気がある単焦点レンズ。
それは不便さを吹き飛ばすほどのメリットがあるからなのです!
それでは単焦点レンズのメリットを見ていきましょう。
画質が良い
単焦点レンズはとにかく画質が良い!
ズームレンズと違って1つの焦点距離に特化したレンズを設計できるため、解像度・収差などとことん突き詰めたレンズを開発できます。
なのでズームレンズに比べると、高画質なのが単焦点レンズのメリットです。

たしかにVHSとDVD、PS2とPS3みたいに誰がみても違いを感じるほどではないかもしれません。
とくにこれからカメラを始めよう、あるいは始めたばかりだと方だと「そんなに差は無い」と思ってしまうはず。
ですが色々な写真を見ていくと、目が肥えてきて写真の細かい画質の違いも分かるようになってきます。
そうなると。ズームレンズと単焦点レンズの画質にどれほどの差があるのか分かるはず。
カメラをやっていない友達は「どっちも一緒じゃない?」と言っている隣で、あなたは「なんだこの目の覚めるような画質は~!」と言っているかもしれません(笑)
明るいレンズ
ズームレンズは開放F値F/3.5ほどのレンズが多く、高級なレンズでもF/2.8であることが多いです。
それに比べ単焦点レンズは、開放F値がF/1.8・F/1.4・F/1.2など、とにかく明るいレンズが多いです。
明るいレンズのメリット
- 背景が大きくボケる
- 暗い環境でもシャッタースピードを保ちやすい
- 大口径で画質が良い
明るいレンズと言うのは、写真を撮ることに対してメリットしかありません。
レンズ性能以外でのデメリットとしては、レンズが大口径なのでフィルター代が高くなってしまうことや、レンズが巨大なことでしょうか。
「最高の1枚」や「作品としての写真」を撮影するなら、明るい単焦点レンズはぜひ取り入れたいレンズなんです!
レンズがコンパクト
同価格帯のレンズであれば、ズームレンズよりも単焦点レンズの方がコンパクト。
重量も軽いので、気軽に持ち歩けますし撮影も楽です。
とくに純正レンズは画質と携帯性のバランスが良く、使い勝手がとても良い。
しかしながら、画質重視の単焦点レンズはズームレンズより巨大なレンズもあります。
特に画質至上主義であるSIGMAのArtシリーズのレンズは、デカい!重い!でも画質は良い!という感じ。
単焦点レンズなのに持ち歩きたくなくなるレベルの重さですが、単焦点レンズはこういった特化したレンズが多いのも魅力かと思います。
ズームレンズより撮るのが楽しい
ズームレンズより単焦点レンズの方が撮るのは楽しいです。
これは多くの方が共感してくれるはず。
出来の悪い子ほど可愛いじゃないけど、単焦点レンズの不便さがたまらん(笑)
ズームレンズならズームするだけで終わってしまいますが、単焦点レンズなら自分で被写体に近づいたり離れたりして「どう撮ろうか?」とよく考えながらの撮影になります。
また大きくボケるため、ズームレンズでは難しかった表現なども出来るので、単焦点レンズの方が好きという人も多いでしょう!
単焦点レンズのデメリット
たいへん大きなメリットがある単焦点レンズですが、もちろんデメリットもあります。
メリットとデメリット両方を知って、より単焦点レンズを使いこなしましょう!
ズームが出来ない
単焦点レンズ最大のデメリットが、ズームが出来ないことです。
ズームが出来なければ1本の単焦点レンズで撮れる範囲が限られますので、状況に応じてレンズ交換が必要となります。
レンズ交換が必要と言うことは、シャッターチャンスを逃す原因にもなる。
例えば、真っ赤に燃えるような夕日をバックに、鷹が大きな翼を広げて飛んでいました。
しかもちょうど鷹が夕日のど真ん中に入り、とてもカッコイイシルエット写真になりそう!
でもいま付けているレンズは50mm単焦点レンズなので、距離が少し遠い…。
せめて100mmはないと!と思って素早くレンズを交換し、写真を撮るためにカメラを構えた!
しかし、鷹はもう遠くに行ってしまっていた…。
こんなことは単焦点レンズを使っているとよくあることで、割り切るしかありません。
ズームレンズなら、ズームリングを回すだけでしっかりと撮影できてしまいますので、ズームが出来ないというのは結構なデメリットになります。
荷物がかさばる
ズームレンズなら1本で24-70mmの標準域をカバーできます。
しかし単焦点レンズなら、24mm・50mm・70mmと最低でも3本ほどはレンズが必要となりますので、カメラバッグの中を圧迫してしまいます。
ズームレンズと単焦点レンズの両方を、上手く使えばそれほど荷物はかさばりませんが、「画質至上主義だから!」とすべて単焦点レンズで揃えようとすると、とんでもない本数のレンズが必要となり、持っていくのも自宅で保管するのも大変になってしまいます…
様々なフィルターサイズが必要になる
レンズには様々なフィルターが装着できます。
減光フィルター・偏光フィルターは使用頻度が高いですし、レンズを保護するためのフィルターを付けている方も多いはず。
フィルターにはサイズがあり、1mmでも違えば装着できません。
もし広角から望遠までを単焦点レンズでカバーしようと思えば、最低でも3本のレンズが要りますし大抵は5本くらい揃えちゃうのではないでしょうか?
レンズのフィルターサイズが同じであれば使いまわしが可能ですが、広角ほどフィルターサイズが大きく、望遠ほどフィルターサイズが小さくなりやすいので、レンズとおなじ数のフィルターが必要となってしまいます。
まとめ
ズームが出来ないという大きなデメリットがあるものの、画質が良い・撮るのが楽しいといった魅力的なメリットがある単焦点レンズ。
レンズの構造上、ズームレンズが単焦点レンズの画質を上回ることはありませんので、これから先も人気と需要は高いでしょう。
またズームレンズよりも単焦点レンズの方が数が多いので、次はどんなレンズを使おうかと選ぶたのしさがあります。
ただ、やはりすべてを単焦点レンズで補うのは大変ですので、ズームレンズと単焦点レンズの両方を上手く使い分けるのが大事かと思います。
私は昔、単焦点レンズ主義で望遠ズーム以外は単焦点で揃えていました。
しかし、ズームの便利さに負け今ではズームと単焦点の数は半々でしょうか。
どちらも一長一短ありますので、撮影ごと必要なレンズをチョイスしていきましょう!