※2023年10月27日に内容を更新しました!
こんにちは、梅野(@kerocamera_ume)です!
カタログスペックが派手なCanon、Sony。
それに比べると地味な印象のあるNikon。
実際使って見ると非常に良く出来たカメラをNikonは出しているんですが、革新的な機能や圧倒的なスペック値は無いため、これまではあまり注目をされなかったと思います。
しかし、ついにNikonもド派手なカタログスペックで注目を集めるカメラが登場しました!
フラッグシップミラーレス「Nikon Z9」
高画素機・連写機・動画機をすべて合体させた性能を持つオールインワンなカメラ。
SONYのカメラで言えば「α7RIV」「α9II」「α7SIII」のカメラをまとめた様なイメージですね。
※僕もNikon Z9を購入しました!
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【Nikon Z9実写レビュー】初めてのフラッグシップ機を約1年使った感想は!?
※2024年3月26日に内容を更新しました。 こんにちは、梅野(@kerocamera_ume)です! 風景・野鳥・ポートレートなど、さまざまなジャンルで撮影をしてきましたので、そのレビューをお届けします。 ...
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フラッグシップらしい圧倒的なAF性能
Nikon Z9には驚くべきポイントがいくつもありますが、オンライン発表会を見ていて一番すごいなぁと思ったのがオートフォーカス性能。
Nikon一眼レフのフラッグシップモデルは触ったことがありませんが、Zシリーズの他のカメラと比較しても圧倒的な進化だと思いました。
被写体を認識するのが速いですし、その後もAFはヌルヌルと追従する様は感動もの!
私がいま使っているNikon Z6の瞳AFでも「凄いなぁ!被写体が動いてもちゃんと付いていくやん」と驚いたものですが、Z9はそれとは全く比べ物にならないレベルの追従性。
撮る側はピントはカメラに完全にお任せして、構図やシャッターチャンスだけに集中できるカメラになっていますね。
圧倒的なAF性能
オートフォーカスが認識してくれる被写体も非常に多くなり、全部で9種類の被写体を認識するようになっています。
人物
犬
猫
鳥
車
バイク
自転車
列車
飛行機
この中からさらに「顔」「瞳」「頭部」「コクピット」など細かく分かれ、世界最多の19種類の被写体検出が可能になっています。
野鳥撮影がとても快適になると思います!
進化したEVF「Real-Live Viewfinder」
私は一眼レフからミラーレスへと乗り換える際、第一候補がSONYでした。
SONYのα7IIIを購入する気でお店に行ったのですが、EVF(電子ビューファインダー)の見え方が自分には合わなかった。
「一眼のファインダーとミラーレスのファインダーは、こんなにも見え方が違うのかぁ…」
とミラーレスに乗り換える気が失せかけていましたが、色んなメーカーのカメラをのぞいてみて、EVFの見え方がキレイだったのがCanonとNikonでした。
そんなNikonのEVFがZ9ではさらに進化!
新画像処理エンジンEXPEED 7
Nikon Z9はモンスターカメラだと話題になっていますが、そのモンスターを支えているのが新画像処理エンジン「EXPEED 7」です。
アップルの新製品紹介で「前のモデルより2倍パワフル!」って謳い文句がありますよね?
EXPEED 7はそんなレベルでは収まりません。
積層型フルサイズセンサーを採用しメカシャッターレス仕様に
これまではSONY製のイメージセンサーを採用することが多かったNikon。
SONYはイメージセンサー界ではシェア50%を超えますので、実績も申し分が無いので当然の選択ですね。
今回のフラッグシップモデル「Z9」では、Nikon独自のセンサーを採用!
Nikonが設計しイスラエルのメーカー、タワーセミコンダクター(タワージャズ)に製造してもらった感じなんですかね。
これまでのカメラでも「センサーはどこのメーカーの物だ?」と話題に上がることがありましたが、一般には公表されていませんので詳しいことまでは分かりません。
海外のリーク情報を信じるしかなったです。
しかし
今回のセンサーはNikon独自のイメージセンサーであると明言!
徐々にSONY製センサーから脱却し、自社のセンサーを後のカメラにも採用していくんでしょうか?
そして新しいNikon製イメージセンサーはとんでもない性能を持っていました。
先ほどの画像処理エンジンの項目と同じく、Nikon Z7IIと比較すると約12倍の高速読み出し、ローリングシャッターによる歪みをほぼゼロにしてしまいました。
なのでNikon Z9はメカシャッターを搭載していません。
ローリング現象が起きないのであれば、電子シャッターだけでいいやん?って判断ですね。
メカシャッターが無くなると?
メカシャッターが無くなってしまうのは寂しくもありますが、メカシャッターが無くなることでカメラの寿命は大幅に伸びます!
シャッターには耐久回数があり、エントリーモデルなら10~20万回。
ハイエンドモデルで40万回のシャッター回数に耐えられます。
つまりどんなに大事に使っていても、いつかはメカシャッターは壊れてしまうんですね。
プロの方はもちろん、アマチュアでも野鳥撮影やスポーツ撮影されている方の1日の撮影枚数はとんでもなく多いと思います。
そうするとこの20万回や40万回って、凄い耐えれるようであっという間にその回数を超えてしまう。
最悪シャッターが壊れても修理に出せばいい話なんですが、その壊れる瞬間が大事なシーンで訪れたら大変ですよね?
友達に頼まれていた結婚式やスポーツ大会などの晴れの舞台。
そんな時に「シャッターが壊れて写真撮れませんでした」なんてことになると思うとゾッとします。
電子シャッターのみであれば、シャッターの耐久回数と言うものが存在しませんので、シャッター関係のトラブルとは無縁になっちゃうんですね。
回数を気にせず連写しまくれるカメラとなりました!
待望の4軸チルト式画像モニター
Nikon初の4軸チルト式画像モニターを採用!
これまでのチルト式に加え縦構図にカメラを構えてもモニタが上下に動かせるので、縦構図でのハイアングルやローアングル撮影がしやすくなりました。
今までは縦構図でローアングル撮影をしたい場合は、地面に這いつくばるか感で撮るしかなかったので非常に嬉しい機能。
フラッグシップモデルは耐久性を優先するために、背面モニターは固定式を採用していましたが、まさかフラッグシップモデルで4軸チルトを出してくるとは思いませんでしたね。
最大で6.0段分の手ブレ補正
カメラの5軸ボディ内手振れ補正と、レンズの手ブレ補正が連動し、最大で6.0段分の手ブレ補正を発揮します。
オンライン発表会での作例で、望遠ズームの「NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S」をシャッタースピード1/2秒で撮影した写真が何枚かあり、ちゃんとブレずに撮れていたことに驚きました。
私が使っているZ6でも5.0段分の手ブレ補正が付いていますが、1/2秒はどう頑張っても無理です。
場合によっては三脚の必要がなくなるレベルの手ブレ補正となっており、三脚禁止の場所でかなり助かるはずです。
このカメラとレンズが連動する「シンクロVR」に対応しているレンズは以下の通り。
シンクロVR 対応レンズ
- NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S
- NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR S
- NIKKOR Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S
※NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR Sはファームウェアアップデートをする必要があります。
標準ズームのNIKKOR Z 24-70mm f/2.8 Sは、レンズの手ブレ補正を無くしたことで軽量&コンパクトさを実現しましたが、こんな機能が実装されるんなら手振れ補正が合った方が良かったですね(笑)
第2世代のNIKKOR Z 24-70mm f/2.8 Sでは、手ブレ補正が復活するかも知れません。
ファイルサイズ1/3を実現する「高効率RAW」
Nikon Z9は4571万画素で20コマ/秒の高速連写が可能で、画素数を低下させれば120コマ/秒の超高速連写が出来るカメラ。
4000万画素を超える高画素機で、1秒間に20枚も写真が撮れるのは凄いですが、撮った後に心配になるのがパソコンのストレージです。
カメラの画素数が多いほど写真1枚辺りのデータ量が増えるので、高画素で連写をしていてはあっという間にパソコンのHDDが容量いっぱいになってしまいます…。
またデータ量が多ければ、レタッチをする際にもパソコンのパワーが必要となりますので、スペックが足らない場合はパソコンの動きが悪くなりますので、作業効率が下がりイライラしちゃうと思う。
Nikon Z9では画質の劣化がほとんどない状態で、写真1枚当たりのデータ量を1/3に抑える「高効率RAW」が搭載されました!
高効率RAWで撮影した場合の写真1枚当たりのデータ量は、約22.0MBとなっていますので非常に軽いですよね。これならHDDを圧迫しませんし、レタッチ作業も軽快に行えるはずです。
動画特化カメラを超える動画性能
動画機能も年々進化し、今では4K/60p撮影も当たり前になってきました。
SONYやCanonはすでに8K動画撮影を可能にしているんですが、8K撮影となると発熱量がかなり多くなり、長時間の撮影が出来ないという課題がありました。
しかし!
これまで動画性能とは無縁と思われていたNikonが、8K/30pで2時間超えの撮影を可能としたのです。
また公式の作例で登場していた場所は気温が高い国でしたので、熱対策はバッチリだと思われます。
発売時点では8K/30p撮影までの対応となっておりますが、今後登場するファームウェアアップデートで8K/60p撮影が可能になるとアナウンスされていますので、ミラーレス初の8K/60p撮影が可能なカメラとなります。
動画機能は他にも驚くべき機能があるようなのですが、私自身が動画に詳しくないので、詳細が知りたい方は公式サイトや詳しい人のブログをご覧ください!
Nikon Z9の公式作例
※画像引用元:Nikon
Nikon Z9のスペック
発売日 | 2021年末 |
タイプ | ミラーレス |
レンズマウント | Nikon Zマウント |
センサーサイズ | フルサイズ |
画素数 | 4571万画素 |
高感度 | 標準:ISO64~25600 拡張:ISO32~102400 |
連写速度 | 高速連続撮影:約10~20コマ/秒 ハイスピードフレームキャプチャ+(C120):約120コマ/秒 |
シャッタースピード | 1/32000~30秒 |
AF測距点 | 493点 |
液晶モニター | 3.2型(インチ・210万ドット |
ファインダー倍率 | 0.8倍 |
ファインダー視野率 | 100% |
撮影可能枚数 | ファインダー使用時:700枚 液晶モニタ使用時:740枚 |
記録メディア | XQDカード CFexpressカードTypeB |
Wi-Fi | ○ |
Bluetooth | ○ |
NFC | × |
本体サイズ (幅)x(高さ)x(奥行) | 149x149.5x90.5mm |
重量 | 1160g(ボディのみ) |
実売価格 | 630,000円前後(ボディのみ) |
まとめ
Nikonにとっては久しぶりの革新的なカメラ。
史上最高の一眼レフなんて呼ばれることもある「Nikon D850」以降は、Nikonらしい良さはあるものの他社の後追い状態で盛り上がりに欠け、SNSやブログを見る限りでは結構多くのNikonユーザーがSONYやCanonに流れてしまったと感じています。
私もSONYに流れる予定だった1人ですが、Nikonはスペック値では分からないカメラの出来の良さがあると分かり、ミラーレスは一眼レフと同じくNikonを選択。
そしてついに登場した、ミラーレス初のフラッグシップモデル「Z9」は、先頭を走っていたSONY・Canonに並ぶどころか抜き去ってしまったカメラだと思う。
スペック値の派手さでNikonが注目されるとは、昔からNikonを使っていた方は嬉しいんじゃないでしょうか。
しかもこれだけのモンスタースペックを持っていながら、価格は他社よりかなり安く出てくる予想となっております。
この記事を書いている時点では、まだ確定した金額は出ていないんですが、予想では70万円を切るのでは無いかと言われています。
そうなるとコストパフォーマンスの面でもSONY α1より優れるカメラになりますね!
後は開発発表をしたあと沈黙を守っている、Canon R1がどれほどのスペックで出てくるのかが気になる。
8100万画素で20コマ/秒なんてスペックもウワサされていますので、こちらも飛んでもないモンスターカメラとなりそう。
「フラッグシップ機なんて高すぎて無縁の存在だ」
と思っていた人でも、このNikon Z9の盛り上がりに感化して買っちゃう人も多いんじゃないかな。
今まで出してきたNikonのミラーレスは何だったんだ?と思うほどのハイスペックっぷりで、Z9のレビューが楽しみですが、後に登場するZ9の技術を流用したカメラたちも楽しみですね!
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【Nikon Z9実写レビュー】初めてのフラッグシップ機を約1年使った感想は!?
※2024年3月26日に内容を更新しました。 こんにちは、梅野(@kerocamera_ume)です! 風景・野鳥・ポートレートなど、さまざまなジャンルで撮影をしてきましたので、そのレビューをお届けします。 ...
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