※2024年4月4日に内容を更新しました。
こんにちは、梅野(@kerocamera_ume)です!
カメラを購入した後は、撮影モードを「Auto」で撮っている方が多いように感じます。
最近のカメラは優秀ですので、Autoでもキレイに写真が撮れるのですが、さらにワンランク上の写真を撮りたくはありませんか?
記事の前半ではカメラの基本についてご説明して、記事の後半でワンランク上の写真を撮るための、カメラの設定方法をご紹介します!
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良い写真ってなに?
良い写真ってどんな写真でしょうか?
これは人によって大きく変わって来ると思います。
ポイント
写真に正解は無いのですが、写真として成り立つ基礎はあります。
ブレていない
ピントが合っている
適切な明るさ
この3か条を満たしていれば、失敗写真とはなりません。
写真がブレる原因と解決方法
写真のブレには「被写体ブレ」と「手ブレ」の2種類あります。
被写体ブレ
被写体ブレは、撮ろうとしている物が動いてしまいブレてしまう事。
室内で遊んでいるお子さんや、ペットはスマートフォンで撮影すると良くブレちゃいますよね。
あれが被写体ブレです。
手ブレ
手ブレはカメラを持っている人が動いてしまい、写真全体がブレてしまう事。
カメラを買ったばかりの頃は、持ち方がしっかりとしていないためブレてしまったり、シャッターを切った瞬間にカメラを動かしてしまったりして、手ブレが起こります。
この被写体ブレや手ブレが起こってしまう原因は何でしょうか?
それはシャッタースピードが遅いからです。
正確なピントが最重要
シャッタースピードやF値などを頑張って設定しても、ピントが合っていなければ全てが台無し…。
写真においてピントは最重要!
ポイント
カメラのオートフォーカスモードは3つあります。
AF-S
AF-C
AF-A
それぞれの特長を見ていきましょう!
AF-S
シャッターボタンを半押しして一度ピントを合わせると、半押ししている間、ピントを固定しておくモード。
主に風景など、動かない被写体を撮影する時に使います。
動いているお子さんでも、止まった瞬間に確実にピントを合わせたい場合に有効。
AF-C
シャッターボタンを押している間、カメラが自動でピントを合わせ続けてくれるモード。
主に動く被写体を撮影する時に使います。
ピントを合わせるポイントが1点・25点・50点など選択が出来ますが、点数が少ないほどピントの精度が増します。
その代わりカメラで被写体を捉え続けるのが難しいので、初心者の方は25点など複数のポイントを使う方が安心。
※カメラによっては点数ではなく「ワイド(S)」や「ワイド(L)」などと表記されています。
AF-A
AF-SとAF-Cをカメラが自動的に切り替えて、最適な方でピントを合わせるモード。
はじめの頃は便利そうに思う機能ですが、カメラに慣れてくると逆に鬱陶しく感じるかも…。
基本的にはあまり使わないモードとなります。
まとめると
- あまり動かない赤ちゃんを撮影する時は「AF-S」
- 走り回るお子さんを撮るときは「AF-C」が使いやすいと思います。
ピントを合わせる場所は、一番見せたい部分に合わせる。
赤ちゃんだと小さな手や足に合わせてアップで撮るのも良いですね。
お顔の写った写真を撮るときは、「目」にピントを合わせるのが一番きれいにお顔を写すことが出来ます!
目にピントを合わせるのは中々難しかったのですが、最近のカメラ、特にミラーレスは「瞳AF」と言う機能が備わっています。
カメラが目を認識し、自動で目にピントを合わせてくれる機能で、先ほどの「AF-C」と組み合わせることで、お子さんが動いても目にピントを合わせ続けてくれる神機能!
ぜひ積極的に活用して下さい。
赤ちゃんや子供をキレイに撮るためのカメラの設定
最近のカメラはエントリーモデルと言えど、超優秀なカメラ!
カメラに全てお任せの「Auto」モードでもキレイな写真を撮ることが出来ます。
でも、せっかく本格的なカメラを買われたのなら!
ひと手間加えてワンランク上の写真を撮ってみませんか?
撮影モードは絞り優先モードに挑戦!
絞り優先モードとは
絞り優先モードは「F値」を自由に変えることが出来るモード。
F値を変えることによって、背景をボケさせたり、画面全体にピントを合わせたり、自分で決めることが出来ます。
シャッタースピードやISO感度は、カメラが自動的に決めてくれるので、撮影する人はF値の事だけに集中出来ます!
赤ちゃんや子供の写真を撮るときは背景がキレイにボケていた方が、スマホとは違う一眼カメラらしい写真が撮れる。
まずは試しにF値を一番低い数値に設定してみましょう!
単焦点レンズならF/1.8やF/2.0。
ズームレンズならF/2.8やF/3.5が一番低いF値になるかと思います。
一番低いF値のことを「開放F値」と言います。
この開放F値で撮影する時に注意しなければいけないのは、ピント合わせがシビアという点。
ピントが合っている範囲が非常に狭くなりますので、適当に撮影してしまうとお顔がボケてしまったりします。
走る子供はシャッター優先モード
走り回る子供を撮影する時は、被写体ブレと手ブレが起こりやすくなります。
晴れている日であれば「絞り優先モード」でもシャッタースピードが出ていますので問題ありませんが、
くもりの日や望遠レンズを使っている時は「シャッター優先モード」がオススメ!
シャッター優先モードとは
シャッター優先モードでは、任意のシャッタースピードを選ぶことができ、F値やISO感度はカメラが自動的に合わせてくれます。
使うレンズによって最適なシャッタースピードは変わってきますが、ブレを抑えるのなら1/250秒以上がオススメ。
ブレが起こりにくいシャッタースピードで、ISO感度も上がりにくいので高画質な写真を撮ることが出来ます。
1/250秒でブレる場合は、少しずつシャッタースピードを速く調整してみて下さい。
望遠レンズをお使いの場合は、焦点距離以上のシャッタースピードがオススメ。
望遠で焦点距離300mmのレンズをお使いの場合は、シャッタースピード1/300秒以上と言ったイメージです。
慣れてきたらマニュアルモード
F値・シャッタースピード・ISO感度。
このカメラの設定の基本が理解できて来たら、Mモード(マニュアルモード)がオススメ。
例えばシャッター優先モードの場合、シャッタースピードは自分で決められますが、F値はカメラが設定しますので、走り回っているお子さんの写真を撮った場合、F値が高く背景があまりボケていない写真になることがあります。
写真を撮り慣れてくると「子供はブレずに、背景はボケた写真が撮りたい!」と、もっと良い写真が撮りたくなって来るもの。
その場合は、マニュアルモードを使う事で解決することが出来ます。
マニュアルモードとは
マニュアルモードではF値・シャッタースピード・ISO感度を、全部自分で決められるのでブレずに背景もボケた写真が撮れる。
F値を低く
シャッタースピードは速く
ISO感度は高め
こう言った設定にすることで、元気に走り回るお子さんをブレずに撮れますし、背景がボケた写真にもなります!
具体的なシーン別カメラの設定
なんとなくカメラの設定が分かってきたところで、実際にどんな設定にすればいいか、具体的な例で紹介します。
今回は僕が撮影している設定をご紹介しますので、参考にして頂けると幸いです!
室内で赤ちゃんを撮る時のカメラの設定
赤ちゃんを撮影する時は「絞り優先モード」がオススメ。
F値を低くして、ピント面がソフトで柔らかい描写を狙っていきましょう!
50mm f/1.8単焦点レンズを使用している場合 | |
撮影モード | 絞り優先モード(Aモード) |
F値 | F/1.8~F/2.8 |
シャッタースピード | 自動 |
ISO感度 | 自動 |
F値を低くすると背景がボケる以外に、ピント面の写りがソフトになります。
反対にF値を少し大きくすると、よりシャープな写りとなりますので、この辺も使い分けてみましょう!
キットのズームレンズを使用している場合 | |
撮影モード | 絞り優先モード(Aモード) |
F値 | F/3.5~F/5.0 |
シャッタースピード | 自動 |
ISO感度 | 自動 |
ダブルズームレンズキットなどのレンズの場合、単焦点レンズに比べ開放F値が大きい。
背景がボケにくくなる事とシャッタースピードが遅くなり、ISO感度が上がってしまいますので画質が少し悪くなってしまいます。
キットレンズで背景ボケを作るコツは、F値を一番低くし、焦点距離はレンズの一番望遠にします。
例えば18-55mmのレンズの場合だと、55mmで撮影することで背景ボケが作りやすくなる。
55mmで出来るだけ近づいて撮影すると、背景がボケると思うので狙って見て下さい。
室内で遊んでいる子供を撮る時のカメラの設定
ちょっと大きくなると、色んなおもちゃで遊ぶようになりますよね。
遊びに夢中になっている子供は、結構動きが速い。
スマホで写真を撮っていると、ブレた写真ばかりになったりしませんか?
でもカメラを持っているあなたなら大丈夫です!
ちゃんと設定すれば、ブレずに高画質な写真を撮ることが出来ます。
明るい室内の場合は以下の設定で撮ってみて下さい。
50mm f/1.8単焦点レンズを使用している場合 | |
撮影モード | 絞り優先モード(Aモード) |
F値 | F/1.8~F/4.0 |
シャッタースピード | 自動 |
ISO感度 | 自動 |
人間が明るいと思っている室内でも、カメラにとっては暗い場合が多いです。
なので、まずは開放F値(F/1.8)でシャッタースピードが速くなるように設定して撮影しましょう。
ピントを合わせるのが難しくなりますので、ミラーレスをお使いの方は「瞳AF」を活用して下さい。
一眼レフをお使いで、動くお子さんになかなかガチピンにならない場合は、F値を大きくしていきましょう。
F/2.8・F/4.0と大きくするにつれて、ピントの合う範囲(奥行)が広がるので、ピントを合わせやすくなります。
キットのズームレンズを使用している場合 | |
撮影モード | 絞り優先モード(Aモード) |
F値 | F/3.5 |
シャッタースピード | 自動 |
ISO感度 | 自動 |
キットレンズは開放F値が暗いので、室内で動く被写体には不向き。
出来るだけISO感度が上がらないよう、一番低いF値で撮影しましょう。
絞り優先モードの場合は、F値以外はブレないギリギリの設定にカメラがしている場合が多く、お子さんの動きによってはブレる場合があります。
その場合は「シャッター優先モード」を使用しましょう。
絞り優先モードでブレが起こってしまう場合 | |
撮影モード | シャッター優先モード(Sモード) |
F値 | 自動 |
シャッタースピード | 1/250秒以上 |
ISO感度 | 自動 |
シャッタースピードが1/250秒以上あれば、よほど速くお子さんが動かない限り、ブレる心配は無くなります。
1/250秒でもブレる場合は、少しずつ速度を上げて調整して下さい。
外で遊ぶ子供や運動会の時のカメラ設定
元気に走り回る子供は、結構撮りにくい被写体。
意外と動きが速いのと、急に方向を変えたりと予測不能な動きをするからですね。
公園で遊んでいるお子さんを撮るときは、良い練習台になってくれます。
絞り優先モードでF値を変えることで、撮れる写真がどう変化するのかや、マニュアルモードなどを試してみましょう。
そして失敗できないシーンは運動会!
運動会は年1回しかないイベントですので、しっかりとカメラを設定しましょう。
カメラに慣れてくると絞り優先モードやマニュアルモードがオススメになってきますが、まだカメラに慣れていないけど絶対に失敗したくない場合は「シャッター優先モード」がおすすめ。
運動会で失敗しないカメラの設定 | |
撮影モード | シャッター優先モード(Sモード) |
F値 | 自動 |
シャッタースピード | 1/500秒~1/1000秒以上 |
ISO感度 | 自動 |
シャッター優先モードに設定し、1/500秒~1/1000秒以上に設定しましょう。
雑に撮影しない限り、まずブレることはありません。
かけっこの時に、手に先がブレるのがイヤな方は1/2000秒以上にしましょう。
曇り空の場合、ISO感度が上がって画質が劣化する恐れがありますが、カメラのカタログに載っているような、カチッと止まった写真が撮影出来ます。
お子さんだけにピントが合っていて、背景がボケている様な写真を撮りたい場合は、「絞り優先モード」か「マニュアルモード」を使いましょう。
運動会当日が晴れの日であれば、シャッタースピードはかなり速いので、絞り優先モードでF値だけ低くすることで、背景がボケお子さんが浮き立つような写真を撮ることが出来ます。
運動会当日、あいにくの曇り空で、絞り優先モードだとシャッタースピードが不安。
でも背景がボケた写真が撮りたい場合は「マニュアルモード」
曇り空でもブレずに背景がボケた写真を撮れるカメラの設定 | |
撮影モード | マニュアルモード(Mモード) |
F値 | 単焦点レンズ(F/1.8) ズームレンズ(F/3.5) |
シャッタースピード | 1/500秒~1/1000秒以上 |
ISO感度 | 上記のシャッタースピードになるようISO感度を上げていく |
マニュアルモードではF値を一番低い数値に設定して、背景をボケさせていきます。
そしてブレないシャッタースピード(1/500秒~1/1000秒以上)に設定して下さい。
マニュアルで設定にしたら写真が明るすぎる
上記の設定にして撮ったら写真が明るすぎる。
その場合は、環境の明るさに対してシャッタースピードが遅すぎると言う事ですので、シャッタースピードを1/2000秒~1/4000秒と、更に速く設定しましょう!
マニュアルで設定にしたら写真が明るすぎる
上記の設定にして撮ったら写真が明るすぎる。
その場合は、環境の明るさに対してシャッタースピードが速すぎます。
しかしシャッタースピードを遅くするとブレが発生するので、シャッタースピードはそのままでISO感度を上げていきます。
ISO感度を100・200・400と上げていくと、写真、あるいはカメラにモニターに映る景色が明るくなっていきますので、適切な明るさになるISO感度を調整しましょう!
赤ちゃんや子供の写真をキレイに撮るためのカメラ設定:よくある質問
Q1: オートモードで撮影すると物足りない理由は?
A1: オートモードはカメラが全ての設定を自動で行うため、便利ですが、ユーザーの意図した表現やクリエイティブな撮影が難しくなります。一歩進んだ写真を撮りたい場合は、モードや設定を自分で調整することが推奨されます。
Q2: 写真のブレを防ぐにはどうすればいい?
A2: 写真のブレには「被写体ブレ」と「手ブレ」の2種類があり、シャッタースピードを速くすることでブレを防ぐことができます。室内や動く被写体を撮影する場合は、シャッタースピードを1/250秒以上に設定すると良いでしょう。
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Q5: シャッター優先モードはどんな時に便利?
A5: シャッター優先モードは、シャッタースピードを指定して撮影できるモードで、動きの速い被写体をブレずに撮影したい場合に便利です。運動会や公園で走り回る子供の撮影に最適です。
Q6: マニュアルモードで撮影するメリットは?
A6: マニュアルモードでは、絞り(F値)、シャッタースピード、ISO感度などすべての設定を自分でコントロールできます。これにより、よりクリエイティブな写真撮影が可能になり、撮影者の意図した通りの写真を撮ることができます。
Q7: 曇り空の日の運動会での撮影設定は?
A7: 曇り空の日の運動会で撮影する際は、シャッタースピードを1/500秒以上に設定してブレを防ぎつつ、必要に応じてISO感度を上げて適切な露出を得ることが大切です。また、F値を調整して背景のボケ具合をコントロールすることもできます。
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まとめ
オートモードでも写真はキレイに撮れますが、なんか味気ないです。
記録写真には向いていますが、その瞬間の赤ちゃんの可愛さや子供の元気さを表現するなら、カメラの設定を変えてより魅力的に表現した方が、後々に見返したときに満足するはず。
もちろんオートモードに比べると失敗することもあると思いますが、失敗しないといつまでも写真は上手くなりません。
「難しそうだからぁ」と何時までもオートモードで撮影していると、写真歴が1年・2年と増えても撮っている写真は変わり映えがしないんですね…。
初めは訳が分からず上手く行かなくても、絞り優先モードやシャッター優先モードを使って、F値やシャッタースピードを変えると写真はそう変わるのかを覚えていきましょう!
そうする事で、1年後にはもっと良い写真が撮れるようになっていますよ。
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