こんにちは、梅野(@kerocamera_ume)です!
一眼レフやミラーレスでカメラデビューした方が、いつの日か憧れを持つようになるのが「フルサイズセンサー」搭載カメラ。
- 画質が良いって聞いた
- 良くボケるらしい
- 好きな写真ブロガーが使っている
- 有名なYouTuberが使っている
フルサイズに憧れを持つ理由は様々ですが、マイクロフォーサーズ/APS-Cセンサーを搭載したカメラから始めた方は、
ほぼ全ての人がフルサイズに憧れを持ってしまうと言っても過言ではないと思います。
チェック
もはや写真を撮ることより「フルサイズ欲しいなぁ」「この写真もフルサイズのカメラで撮ってればもっとキレイだったんだろうなぁ」と寝ても覚めてもフルサイズのカメラしか考えられなく症状を「フルサイズ症候群」と呼ばれています。
※私もしっかりとフルサイズ症候群に掛かってしまい、カメラの趣味を始めて1年も経たない内にフルサイズ一眼レフに乗り換えてしまいました。
フルサイズ症候群なんて名称があるくらい多くの人が憧れを持つのですが、中にはせっかくフルサイズのカメラを手に出来たのに後悔する方も居ます。。

フルサイズカメラを買って後悔する理由
フルサイズ用のレンズは価格が高い
仮にフルサイズのカメラ(ボディ本体)を買うだけで資金を全部使ってしまうと「広角」「標準」「望遠」のレンズを揃えるのも一苦労。
実際、私が初めてフルサイズカメラを購入した時は、本体代だけで資金が尽きてしまい、しばらく安価な50mmの単焦点レンズだけを使っていました。
色んなレンズを使ってみたいのに、フルサイズ用レンズの価格さに驚く方が多いようです。
カメラ機材が重くなる

撮影シーンに合わせて軽いレンズとかを用意すれば良いんですが、前述したようにレンズが高いので、お金持ちでないとあれもこれもとレンズを買うことが出来ません。
フルサイズにしても写真は劇的に変わらない
フルサイズカメラに憧れるあなたは「カメラの名称+写真」みたいな感じで検索していませんか?
そうして検索出てて来たYOUTUBEやカメラブログを見ると、ビックリするくらいキレイな写真(作例)が出てきますよね。
そして素晴らしい写真を見てきっとこう思うはずです。
フルサイズのカメラならこんな写真が撮れるんだ!
しかし残念ながらそれは勘違いだと言えます。
APS-Cのカメラからフルサイズにカメラを変えたとしても、以前と大して変わらない写真しか撮れません。
良い機材に変えても写真の腕がそのままだと撮れる写真は変わらないという事です。
「カメラの名称+写真」で検索して出てきた美しい写真を撮っている人たちは、フルサイズのカメラでなくても美しい写真を撮ることが出来るんです。
初心者あるあるですが、機材(フルサイズ)に過剰な期待をしてしまい、実際に撮れる写真と思い描いていた理想とのギャップに絶望してしまう事も。
でもやっぱりフルサイズは良い!

Nikon Z7IIの4575万画素フルサイズセンサー
フルサイズに過度な期待を寄せてしまい、撮れる写真はそんなに変わり映えしないし、レンズは高い重いなどデメリットも見えてきて・・


確かにフルサイズにはデメリットもありますし、撮れる写真が劇的に変わることも無かったかも知れません。
でもフルサイズには魅力的なメリットが沢山あるんです!
フルサイズはよくボケる
なぜフルサイズの方がボケるのか?と言うことは、文字にするとゴチャゴチャするので省きますが、
APS-Cと比較するとフルサイズのカメラはより大きなボケ感を得られます!
ポートレートやお花、フィギュアなどボケを活かして撮影されたい方だと、フルサイズのカメラが欲しくなってくると思います。
光を多く取り込める
写真は光を記録した物ですので、光を取り込む性能が高いカメラ=良いカメラとも言えます。
フルサイズカメラは光を多く取り込める
フルサイズセンサーはマイクロフォーサーズの約3.8倍。
APS-C より2.5倍とかなり巨大なセンサー。
センサーの面積が大きい分、より多くの光を取り込むことが出来ます!
この恩恵で高感度撮影でもノイズが出にくく、高画質を維持出来るんです。
ISO感度を上げるシーンと言えば、暗い環境で手ブレや被写体ブレを防ぐために、シャッタースピードを上げたいシーン。
イルミネーションや夜の街を撮影したり、屋内スポーツを撮る時などにISO感度をあげてシャッタースピードは速くします。
フルサイズでもノイズは出てしまいますが、他のセンサーに比べるとかなりノイズ耐性が高いですね!
フルサイズは表現力がある
「光を多く取り込める」と似た感じになってしまいますが、フルサイズは1画素辺りの面積が広く、より多くの光を取り込める。
諧調が豊かになり、日が沈んだ空のグラデーションなどがとても綺麗に写ります。
ダイナミックレンジも広くなり、白飛びや黒潰れに強くなるのもメリット。
私はAPS-C のカメラで撮影した時に、影の部分が真っ黒になってしまうのが好きではありませんでした。
黒って結構強い色なので、写真に圧迫感が出るなぁと感じていたんですね。
更に言うと明るいところと暗いところの明暗差が大きく、コントラスト高めのギラギラとした写真になってしまうのが不満でした。
※最近のAPS-Cのカメラはかなり改善しています。
フルサイズのカメラに移行した時、肉眼で見た景色ほどではないものの、影の部分が真っ暗ではなくグレーと言うか、実際の黒さに近い感じで写ったときは「フルサイズにして良かった!」と思いました。
いま思えばRAW現像ソフトでどうにでもなる問題なんですが、フルサイズセンサーの力を体感出来て感動していましたね!
フルサイズのカメラが苦手なこと
※画像引用元:Nikon
大は小を兼ねると言わんばかりに、フルサイズは優れたセンサーですが、1つだけ苦手なことがあります。それは望遠撮影です。
※フルサイズで望遠撮影は画質が悪いという話ではありません。
例えば
- 例えばマイクロフォーサーズだと焦点距離が2倍になります。
- APS-Cは1.5倍(Canonは1.6倍)となるので、100mmのレンズを使えば35mm換算で200mmや150mmと、実際の焦点距離よりも望遠になります。
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フルサイズの場合はレンズに書かれた焦点距離のままです。そのおかげで広角には強いんですが、望遠には弱くなります。

マイクロフォーサーズではとても気軽に400mmを超える超望遠撮影を楽しめますが、フルサイズではそうはいきません。
200-500mmや100-400mmの望遠ズームや、300mm・400mmの単焦点レンズなど用意されているのですが、どれも高い!
簡単には手が出せません。
フルサイズの場合は望遠ズームレンズが200,000~400,000円。
望遠の単焦点レンズは1,000,000円を超えるものも珍しくありません。フルサイズで望遠撮影を楽しむのは、とても敷居が高いのです。
一応安い望遠ズームもあります
救済措置として70-300mmのズームレンズが存在します。
でもこのレンズ、オートフォーカスが遅かったり、暗いレンズでISO感度を上げないといけない場合が多く、写真にノイズが出やすくなるデメリットがあります。
その代わりにお値段が新品でも100,000円以下で、中古の玉数も多く入手しやすい。
高画素機でなければキレイに写るので、とても重宝します。
私はフルサイズにして後悔はしていない
APS-Cからフルサイズに乗り換えた直後だけは、「フルサイズ用のレンズは高くて中々買えないし、ちょっと早まったかな…」と思いましたが、今ではフルサイズにして後悔していません。
フルサイズのボケ感や高感度耐性、ダイナミックレンジの広さに助けられていて、フルサイズにして良かったと感じています。
マイクロフォーサーズはカメラやレンズが非常にコンパクトで、低価格で超望遠撮影を楽しめます。
APS-Cはフルサイズとマイクロフォーサーズの中間の立ち位置で、バランスが良いセンサーサイズ。
実際にフルサイズのカメラを使ってみることで、マイクロフォーサーズやAPS-Cの良いところや魅力に気づくことも出来ました。
まとめ
フルサイズにしてみて後悔する人の多くは、フルサイズのカメラに買い替えれば写真が劇的上手くなると、過剰な期待を抱いているのが原因。
道具の性能が上がったとしても、写真を撮る技術まで上がるわけではないので、撮れる写真は大して変わりません。
「フルサイズ=すごく良い写真が撮れるようになる」「フルサイズ=画質がとても良い」と期待して買うと後悔してしまうはず。
フルサイズのメリットとデメリットを理解した上で、自分に必要なの考えて買いましょう。