こんにちは、梅野(@kerocamera_ume)です!
SONYの大三元レンズ「FE 24-70mm F2.8 GM」がついにリニューアル!
約6年ぶりとなる新型「FE 24-70mm F2.8 GM II」が発表されました。
大三元レンズとは?
大三元レンズはメーカーの顔となるレンズで、持てる技術を詰め込んだハイスペックレンズ。
各メーカーの特色が出やすいレンズですが、FE 24-70mm F2.8 GM IIはSONYらしいレンズとなっています。
FE 24-70mm F2.8 GM IIの特長
SONYらしくコンパクトと軽さに拘ったレンズ
※画像引用元:ソニー
小型化と軽量化
FE 24-70mm F2.8 GM IIの最大の特長と言えるのが、純正大三元レンズとは思えないほど小型化と軽量化を達成していると言う事。
前モデルと比較すると、重量は191gも軽くなっています!
FE 24-70mm F2.8 GM II | FE 24-70mm F2.8 GM | |
最大径x長さ | 87.8 x 119.9mm | 87.6 x 136mm |
フィルター径 | 82mm | 82mm |
重量 | 695g | 886g |
最大径はほぼ同じですが、全長が約16mm短くなっています。重量は191g軽いですね。
これまでSONYのカメラは軽いのにレンズが重く、フロントヘビーな重量バランスになりがちでしたが、695gの軽さならカメラを持ってみても違和感がだいぶ減るのでは無いでしょうか。
動画撮影でジンバルを使われる方は、バランス調整がしやすくなりそうです。
カメラの性能を引き出すAF性能
※画像引用元:ソニー
AF性能
AFの追従性は前モデル比で2倍に向上しているようです!
前モデル「FE 24-70mm F2.8 GM」ではダイレクトドライブSSM(DDSSM)を使用していましたが、FE 24-70mm F2.8 GM IIでは最近のSONYが積極的に採用している「XDリニアモーター」を採用。
4基のリニアモーターで高速・高精度・高追随なAF駆動を実現しています。
その他、新たに「フローティングフォーカス機構」を採用。
ポイント
ズームレンズでは焦点距離によって、解像度が高い部分と低くなってしまう部分がありましたが、フローティングフォーカス機構では焦点距離や被写体への距離によって変わる諸収差を抑制。
ズーム全域で高い解像度を発揮してくれます。
動画撮影にも対応した設計
動画撮影に便利な機能も多数搭載
- フォーカスブリージング低減
- フォーカスシフト低減
- ブリージング補正機能
- これに加えてXDリニアモーターによる高速なAFと、AF駆動音が動画内に入らない静寂性も手に入れました。
フォーカスブリージングとは
フォーカスブリージングとは焦点距離は同じでもピントの位置によって、画角が変わってしまうこと。
動画で使用される、手前から奥にピントを合わせていくような撮影をすると、奥にピントが行くほど画角が狭くなってしまう。
フォーカスシフトとは
フォーカスシフトとはF値や焦点距離を変えるとピント位置がズレる事。
静止画のフォーカスシフト撮影とは別です。
FE 24-70mm F2.8 GM IIの残念な点
新世代と呼ぶにふさわしいレンズですが、残念な点もあります。
それは「画質は前モデルとほぼ同等」と言う事。
もちろん約20%の軽量化をしつつ、前モデルと同等の画質を維持しているのは凄いことです!
しかし高画素化していく時代に合わせた、高い解像度を期待していた人にとっては悲報ですね…。
※画像引用元:ソニー
MTF曲線を見る限りでは小型化によって前モデルより画質が悪くなっているなんてことは無さそうですが、SONY α7IVのように6100万画素のカメラの性能をフルに発揮してくれるレンズではなく、小型さと軽さに拘り、動画にも最適化されたレンズが「FE 24-70mm F2.8 GM II」
今のところ海外で撮影された作例しか見たことがありませんが、キレイに撮れているけど新型で感動するような写りでは無いかなと感じています。
特にF値開放での画面周辺部は甘い印象でモヤっとしてる。
「新型レンズだから画質も良いだろう!」と言う先入観を持って見ても「あれ?」と言う印象。F値を絞れは改善します。
FE 24-70mm F2.8 GM IIの公式作例
※画像引用元:ソニー
FE 24-70mm F2.8 GM IIのスペック
FE 24-70mm F2.8 GM IIのスペック | |
発売日 | 2022年夏ごろ |
対応マウント | SONY Eマウント |
フルサイズ対応 | ○ |
レンズ構成 | 15群20枚 |
絞り羽根 | 11枚 |
焦点距離 | 24-70mm |
最短撮影距離 | 0.21m(広角側) 0.3m(望遠側) |
最大撮影倍率 | 0.32倍 |
開放F値 | F/2.8 |
画角 | 84°-34° |
手ブレ補正 | - |
防塵 | ○ |
防滴 | ○ |
フィルター径 | 82mm |
本体サイズ | 87.8 x 119.9mm |
重量 | 695g |
実売価格 | 300,000円前後 |
まとめ
SONYユーザー待望の第2世代大三元標準レンズ「FE 24-70mm F2.8 GM II」
正統進化と言うよりは派生進化と言えそうなレンズですね。
こんな方におすすめ
高性能なレンズは欲しいけど、なるだけ小さくて軽い物が良い
動画も良く撮影する
こういった方にとっては、FE 24-70mm F2.8 GM IIが神レンズとなることは間違いありません!
旅行にも気軽に持って行ける大三元レンズに仕上がっています。
一方で静止画メインで、高解像度を期待されていた方にとっては期待外れだったかも知れません…。
MTF曲線を見る限りでは、広角から望遠まで画質は良くなっていますが、大幅なパワーアップではありませんね。
前モデルの「FE 24-70mm F2.8 GM」は併売されるようなので、静止画メインの方は値落ちするであろう「FE 24-70mm F2.8 GM II」
小型さや動画を撮られる方は「FE 24-70mm F2.8 GM II」と住み分ける感じですかね。
現段階では画質は維持しつつ小型軽量化され、動画撮影に最適化されたレンズと言った印象ですが、販売が開始され実際に使われてみた方の評価や写真が出てくるのが楽しみです。
半導体不足によってこのレンズも恐らく品薄になると思いますので、欲しいと思われている方は早めに予約をされた方が良さそうです!
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