こんにちは、梅野(@kerocamera_ume)です!
ついに登場した「Nikon Z8」
発売前からスペックに関して色んな噂が飛び交いましたが、Nikonのフラッグシップモデル「Z9」の性能を詰め込んで、小型軽量化されたミニZ9と言う性能になっています!
そして性能に対しての価格が安く、コスパにも優れるカメラ。
Z8の実売価格は539,000円前後。
Nikon Z9は値上げが決定しており、価格改定後の価格は772,200円、実売価格で700,000円前後でしょうか?
Z8は150,000円前後安いので、超人気モデルとなりそうですね!
Nikon Z8の特長
Nikon Z8のスペックは、ほぼZ9と同等となっています。
細かい違いはあるものの、小型版Z9と言えるカメラで、縦グリップ付きの大きさに購入を躊躇されていた方は、非常に気になるカメラでは無いでしょうか?
Z9比で約30%小型化されたボディ
Z8最大の特長は、Z9の性能はそのままにコンパクト化されたボディ!
小型&軽量化されており、機動力が増したZ9と言えますね。
Nikon Z8 | Nikon Z9 | |
横幅 | 144mm | 149mm |
高さ | 118.5mm | 149mm |
奥行き | 83mm | 90.5mm |
重量 | 910g | 1340g |
全ての面でコンパクトになっており、重量は430gも軽量化され1Kgを切るボディとなりました。
Z9発売時は「重すぎる…」と言われていたので、この大幅な軽量化は嬉しいポイントですね!
フラッグシップモデル譲りの耐久性も持っており、-10℃の環境でも動作が保証されています。
ボディの素材はマグネシウム合金と、軽量化を実現させるために新素材の「Sereebo® Pシリーズ」が使用されました。
「Sereebo® Pシリーズ」は炭素繊維強化樹脂で、マグネシウム合金に匹敵する強度を持ちながら、薄肉化・軽量化することが出来ます!
メカシャッターレス仕様
※画像引用元:ニコン
Nikon Z9と同じ積層型CMOSセンサーと、画像処理エンジン「EXPEED 7」を搭載しており、Z8もメカシャッターレス仕様となっています。
電子シャッターで気になるのが、高速で動くものが歪んで写ってしまう「ローリングシャッター現象」ですが、世界最速のスキャンレートを誇る積層型センサーと、EXPEED 6より10倍も高速処理が可能になったEXPEED 7のおかげで、ほぼ歪みが発生しない電子シャッターとなっているので、安心して使うことが出来ます!
飛行機やヘリコプターなど航空機を撮影されている方からも、僕の知る限りではローリングシャッター現象が起きるとは聞いたことが無いですね!
メカシャッターレス仕様のメリットは、シャッター耐久が無限であること。
通常のフラッグシップモデルの場合、シャッター耐久は40万回である事が多いです。
ポートレート撮影や風景撮影がメインの場合、シャッター耐久回数が気になることは無いですが、動体撮影がメインで連写を多用する人にとっては、シャッター耐久回数は気になってしまう。
特にフラッグシップモデルは連写速度も速いので、あっという間に1000枚2000枚と言う枚数を撮影します。
Z8の場合はシャッター耐久回数が無限であるため、心置きなく連写での撮影が出来るカメラとなっていますね!
最速120コマ/秒の連写性能
※画像引用元:ニコン
Nikon Z8の通常の連写性能は20コマ/秒。
最近は30コマ/秒の性能を持つカメラも多いため、少し見劣りをしますが、拡張機能を使う事で連写速度が大幅に速くなります。
「ハイスピードフレームキャプチャー+」を使用すると、30コマ/秒・60コマ/秒・120コマ/秒の連写が可能になります。
※連写が速くなる代わりに制限もありますので、下記の条件をご確認ください。
プリキャプチャは以下の3種類があります。
3種類のハイスピードフレームキャプチャー+
- 30コマ/秒(Jpeg 4571万画素フルサイズor1940万画素APS-C)
- 60コマ/秒(Jpeg 1940万画素 APS-C固定)
- 120コマ/秒(Jpeg 1100万画素 フルサイズ固定)
この機能を使う事で、バットにボールが当たる瞬間や、野鳥の飛び出す瞬間を、これまでより簡単に撮れるようになります!
プリキャプチャー機能を使用しない場合でも、上記の連写性能が得られますので、スポーツシーンや野鳥撮影で活かせますね。
僕は30コマ/秒の連写を使う事が多いです。
試しに120コマ/秒の連写を使って見たこともありますが、その後の写真整理が大変でしたので封印しています・・・
フラッグシップモデルと同等のAF性能
Nikon Z9と同じセンサーを採用しているので、Z8はフラッグシップモデルと同じAF性能を持っています!
Nikonのミラーレスと言えば、AFの追従性の低さが欠点で、不満が上がっていました。
実用ではそれほど悪くありませんが、他社のAF性能が良すぎるので、比べられると劣っているのが分かってしまう。
“NikonのミラーレスはAF性能が悪い“
そんな悪評を払拭したのが、Nikon Z9に搭載されたAFシステム。
ディープラーニング技術を搭載しており、自動で9種類の被写体を認識し、最適なピント合わせを行います。
動く被写体への追従性も大幅にパワーアップし、一気に他社の性能に追いつきました。
Z8では被写体認識に「飛行機モード」が追加され、航空機の撮影を快適にしてくれます。
※Z9でも飛行機は認識していましたが、検出性能がさらに優れたモードです。
発売当時のZ9は、AFで色々と不具合がありましたが、改善&改良を繰り返し、現在では発売当時と別物のAFへと進化しました。
Z8ではその進化したAFを始めから積んでいますので、とても快適な撮影が出来そうですね!
4571万画素フルサイズセンサー
※画像引用元:ニコン
驚異的な連写性能があるZ8ですが、画素数は4571万画素となっており、高画素機でもあります。
少し前までは画素数を抑えて連写速度を上げていましたので、これほど高画素でも連写性能を両立できるとは、技術の進化は凄いですね!
4571万画素もありますので、風景写真や物撮りではとても高精細な写真が撮れます。
大伸ばしプリントをされる方だと、うっとりするような画質では無いでしょうか。
またフルHD・4Kモニターで鑑賞される場合も、4571万画素の情報量から圧縮されるので、より高画質でキレイな写真を楽しむことが出来ます。
画素数が高い(多い)とトリミング耐性も上がります。
スポーツ撮影や野鳥撮影で、このトリミング耐性の高さは非常に重宝するかと。
こちらはZ9で撮影した写真ですが、性能が同じZ8でも同じ結果になるはず。
これだけトリミングをしても、羽毛のシャープさや瞳の丸みなどリアルに感じますよね。
光学ファインダーに迫る性能の「Real-Live Viewfinder」
真のブラックアウトフリーを実現した「Real-Live Viewfinder」
Nikon Z9に初めて搭載され、非常に高評価なEVFとなっています。
「Real-Live Viewfinder」はZ8にも搭載されており、ブラックアウトフリーで撮影した時に、EVF内の画像が止まってしまうことなく表示され続けます。
光学ファインダーと同じ使用感になるため、EVFが嫌いで一眼レフを使っている人も、Real-Live Viewfinder搭載カメラなら違和感を感じにくく乗り換えやすいかと。
EVFとしてのスペックは、約369万ドット/倍率約0.8倍。
最近では900万ドットを超えるEVFも登場しているため、解像感の低さが気になる方もいらっしゃるかもしれませんが、NikonのEVFはZ6やZ7の頃から好評で、実際は気にならないレベルでキレイです。
気になられる方は、ぜひ実機のEVFを覗いて見て下さい!
小型化しても高い動画性能
Nikon Z8は4K UHD 60pで最大125分、8K UHD 30pで最大90分の動画撮影が出来ます。
12bit RAW・10bit ProRes 422 HQのカメラ内記録に対応しており、外部モニターが無くても撮影が可能なので、撮影機材をシンプルに出来るメリットがあります。
プロモーションビデオでも紹介されていましたが、外部モニターが不要となることで、余計なケーブルを排除できるため、これまでよりも自由なジンバル撮影が可能にある。
Z9がファームウェアアップデートで対応した「ハイレゾズーム」は初期から搭載されています。
単焦点レンズでの撮影や、もう少し寄りたい時に便利!
記録メディアはSD UHS-IIにも対応
※画像引用元:ニコン
Nikon Z9はCFexpress TypeBとXQDでしたが、Z8はその2つに加えSD UHS-IIにも対応しました。
Z8本来の性能を発揮するためには、CFexpress TypeBを使うべきですが、SDカードのメリットは入手性です。
誰しも一度はやってしまった事があろう「SDカードの入れ忘れ」
XQDやCFexpress TypeBはどこでも売っている物ではないですが、SDカードはコンビニでも購入出来ます。
撮影先でやらかしてしまっても、コンビニなどでSDカードを購入して、とりあえず撮影することが出来る。
全く撮影出来ずに帰るのに比べると、金銭的に少し負担はかかりますが随分と精神的ダメージが減りますよね。
Nikon Z8の公式作例
※画像引用元:ニコン
Nikon Z8のスペック
発売日 | 2023年5月26日 |
タイプ | ミラーレス |
レンズマウント | Nikon Zマウント |
センサーサイズ | フルサイズ |
画素数 | 4571万画素 |
高感度 | 標準:ISO64~25600 拡張:ISO32相当、102400相当 |
連写速度 | 高速連続撮影:約10~20コマ/秒 ハイスピードフレームキャプチャー+(C120):約120コマ/秒 |
シャッタースピード | 1/32000~30秒 |
AF測距点 | 493点 |
液晶モニター | 3.2型(インチ)・210万ドット |
ファインダー倍率 | 0.8倍 |
ファインダー視野率 | 100% |
撮影可能枚数 | ファインダー使用時:330枚 液晶モニタ使用時:340枚 |
記録メディア | XQDカード CFexpressカードTypeB SDカード SDHCカード SDXCカード |
Wi-Fi | ○ |
Bluetooth | ○ |
NFC | × |
本体サイズ (幅)x(高さ)x(奥行) | 144x118.5x83 mm |
重量 | 910g |
実売価格 | 539,000円前後(ボディのみ) |
まとめ
「ミニZ9」として登場したZ8。
差別化するために、もっとスペックや機能に制限が掛かるのかな?と思っていましたが、Z9の性能そのままどころかZ8だけの新機能なども搭載されておりビックリしました。
カメラボディは約30%コンパクト化し、重量は430gほど軽量化され機動力が増しています。
Z8が気になっている方の意見でも、「小型化してくれるおかげでカメラバッグに入れやすくなる!」と言う期待が大きいですね。
現在Z9をお使いの方でも、Z8に乗り換える人も多いのでは無いでしょうか?
Z8は高画素・AF性能・連写性能・動画性能・耐久性。
全てがバランス良くハイスペックでまとまったカメラ。
欠点はバッテリー持ちくらいしかないですね!
実売価格で539,000円と言う価格は安くはありませんが、カメラ性能と相場を考えればコストパフォーマンスも高い!
Nikonから離れたユーザーさんも、ぜひZ8をキッカケにNikonに戻ってきて欲しいです!
それだけの訴求力のあるカメラでは無いでしょうか?